陰宅(お墓)風水を手掛ける
今回は陰宅風水(お墓の風水)について書いていきます。風水と言っても陽宅(住宅や事務所など)と陰宅(お墓)があるのですが、依頼があるのは十中八九は陽宅風水であって、陰宅の相談は多くありません。
また陰宅風水は陽宅風水と比較して、大変難解だということで理解している風水師も多くありません。
そういう訳で、陰宅風水を手掛けることが出来る風水師は、日本でも数が少ないと言うのが実情です。
しかし、風水は陰宅から始まったのであり、そもそもお墓のための理論であって、のちに陽宅にも陰宅理論の一部を取り入れたというのが歴史です。
今回、手掛けさせてもらった風水墓は自然の山々から流れてくる龍脈と方位の吉凶を融合させたお墓で事例としては最適となりましたので、その過程を紹介したいと思います。
ある日、当社に一本の電話があり、風水でお墓を建立したいのでコンサルをしてほしいと依頼で、場所は中部地方の山地だということです。
山地と言っても清流・長良川が近くにあり大変風光明媚な場所です。
そこで工事をするので最初から最後まで立ち合ってほしいということです。
お墓の区画も大変大きく、一週間はかかるとのことだったので、現地に7泊8日のコンサルとなりました。
龍脈の流れを探る
さて、お墓に龍脈がどのように流れているかを調査しなければならないのですが、昔の風水師であれば、山に入り何日も掛けて調査しなければならなかったのでしょうが、現代は科学が進歩していて、地図の技術も昔よりはるかに正確に探ることが可能になっています。おそらく現地の山に入っての調査であれば、大きな自然を相手に調査することになるので、方位の誤差が出たりすることはあったでしょう。
今は航空写真と等高線が入った地図を照らし合わすことができ、かなり精度は高くなるので、風水業界も最新の技術を取り入れての調査となります。
墓所は長良川の東側に位置しますが、この場所には鷲ヶ岳(1671m)という山を起源として龍脈が流れてきている場所です。
長良川の源流は大日ケ岳(1709m)ですが、墓所は鷲ヶ岳の龍脈を得ています。
ここまで判明してきたので、次は主山と入首の関係が吉かどうか、入首と墓所の方位は吉かどうか、主山と墓所の方位は吉かどうかなどを見極めることが必要です。
風水羅盤で、八曜殺、八殺黄泉、穿山七十二龍、透地六十龍という龍法で吉凶を見定めるのですが、幸運にも全て吉方位となります。
ということは、墓所の位置は龍脈の力を存分に享受できる場所だと判断できます。
次の作業としては、お墓をどの方位に向けて施主と吉関係にしていくことを決めなければなりませんが、まずはお墓の後ろは山などに守られ、お墓の正面は視界が開けて眺望が良い方位を基本的に向けていきます。
さらに施主と吉関係になる方位に細かく決めていきます。
地盤正針百二十龍分金、天盤縫針百二十龍分金という龍法で判断し、更に風水奥義とも言える玄空大卦法で龍山向水フォーメーションにて吉関係が揃うポイントを決めて墓石を向けます。
それこそ1度未満の中で勝負を掛けて墓石業者と協働で少しずつ吉ポイントの方位に向けていくので、細心の注意と集中力が必要とされます。
氣場改良でイヤシロチの墓にする
おおよその区画が出来上がってきたところで、土地の氣場改良をしてイヤシロチ化を図ります。イヤシロチとは何かというと、良い磁場の土地のことを指すのですが、良い氣を生みだすと言われ、高温度で精製された炭を大量に埋めて磁場が安定して安息の地となります。
逆に悪い磁場のことをケガレチと言って、磁場が不安定でそういう場所は植物も育たない場所です。
墓区画の中心に穴を掘って埋炭していきます。
今回は施主様の強いリクエストもあってアドバイスさせてもらいました。
さらに埋炭の上にブラックシリカという北海道でしが産出できない希少な天然鉱石を埋めるのですが、ブラックシリカは「神々が宿る石」と言われ、マイナスイオンを大量に放出してくれます。
美しいデザインとなる黄金比と白銀比
全容が出来上がってきましたが、かなり大きな墓所であることがわかってきます。今回のサイズの寸法にはある秘密が隠されています。
皆さん、黄金比と白銀比というサイズの法則をご存知でしょうか?
縦横の寸法を一定法則のサイズにすることで美しさを出すことができます。
黄金比とは、縦横寸法が1:1.618の関係で、パルテノン神殿やピラミッドが黄金比になっています。
一方、白銀比は1:1.414の関係で、東京スカイツリーや法隆寺が有名です。
今回の墓区画は白銀比を採用しています。
最後の墓碑建立に向けて
そして最後に墓碑建立作業に移りますが、大変重量があるために重機で持ち上げて置いていきます。
ある程度位置が決まったら、1度未満の方位に合わせるために職人さんと協働で作業を進めることになるのですが、予定している方位に向けるにはミリ単位で少しずつ方位を傾けていきます。
少しでも動かしすぎると、方位が合わないので何度も羅盤で確認しながらようやく決めることができました。
このときは、施主様、作業の方全員ほっとした様子で、私も含めて全員で祝うことができました。
風水師はやはり作業員の一人だなとつくづく実感する瞬間であり喜びを感じます。
これからも現場職人として精進していきます。
幅と高さも吉寸法に合わせる
実は、風水では長さにも吉凶があります。下の写真は魯班尺(ろはんしゃく)というメジャーですが、赤い文字のところは吉で、黒字は凶の寸法です。
階段の幅を使うときは門公尺の吉寸法に合わせ、お墓の高さを使うときは丁欄尺の吉寸法に合わせます。
今回も幅と高さを吉寸法になるように業者さんと打合せしながら作業を進めました。
この魯班尺は、住宅でも門や玄関幅などでも使用できるので、機会があるときには是非吉寸法に合わせてみたら良いかと思います。
無事に完了
今回は7泊8日の長丁場の仕事でしたが、大変満足のいく仕事となりました。施主様からメールで完成写真を送ってもらいました。
そのメールの文章に
「吉祥日に重要な作業もでき、全体的にもスムーズに工事を完了出来ました。」
実は、今回の梅雨は大きな災害をもたらし、中部地方では打撃を受けた地域もあり、工事自体を行うのかどうかも危ぶまれる状況でした。
確かに雨が降る時間帯もあり、作業を進める上で困難を極めるときがあったのも事実です。
それでも、風水上重要な入口階段工事、氣場改良工事、墓碑建立は吉時間に敢行しなくてはなりません。
しかし不思議なもので、吉時間になると今まで降っていた雨がやんだり、終わった後に降り出すという奇跡のようなことも起こりました。
まさに吉祥を現わすことだったのではないかと思います。
雨に降られながらも職人さんも一生懸命に作業を進めてくれたことは感謝申し上げます。
時間が伸びたら吉日時に間に合わなかった可能性もありました。
このような有難い文章も施主様からいただきました。
「実際に風水措置をされたお墓をみていますと、生命の宿った聖地になっていると感じます。これからの人生にとって、何物にも替えがたいものを授かることができました。ありがとうございました。」
こちらこそ、数ある風水師がいる中で、ご指名いただいたことを光栄に存じます。
大変ありがとうございました。
施主様の繁栄と安寧をお祈りいたします。
いかがでしたでしょうか?
風水墓が出来るまでの作業事例として紹介しました。
風水というと、皆さん住宅などに目が行きがちですが、本当はお墓が重要です。
住宅であれば気に入らなければ、いつでも移動することができます。
しかし、お墓だけは簡単に移動できません。
もし不快なお墓で眠ることになっても、言葉で伝えることもできず永遠に我慢していなければなりません。
そうならないためにも自然の氣と眠る人の氣を合わせることが大切になります。
是非検討してみてはどうでしょうか。
最後までありがとうございました。
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