風水建築士として活動する安藤尚尭が、実際の現場で学んできた視点から執筆しています。

風水は“後付け”ではない──現場で感じる限界

「先生、家が建ったので風水的に見てください」

こうした依頼を受けるたびに、私は複雑な気持ちになります。なぜなら、家が完成した後では、氣の流れを根本から整えることはできないからです。

玄関の位置、トイレの方位、階段の配置──これらはすでに出来上がっていて、変えられません。

凶相であっても、後からできるのは“風水アイテムを置く”程度の対処療法に過ぎません。

私が本当にすべきことは、そうした“飾り”ではなく、空間そのものに氣を通すことなのです。

設計士との“温度差”と、見えない壁

もう一つ難しいのが、設計図が完成した段階で風水の鑑定を依頼されるケースです。

図面はほぼ固まり、あとはハウスメーカーや工務店が動くだけ──そんな段階で「玄関の位置を変えてください」と言っても、設計士からは表には出さないものの、内心で抵抗感を持たれることが多いのです。

「今さらそんなこと言われても…」

当然です。彼らもプロとしてのプライドがあります。手戻りを歓迎する人はいません。そして、施主である依頼者はその板挟みになります。

こうして“風水”は、現場の空気の中で押し込められ、意味を失っていきます。

風水アドバイスの“伝言ゲーム”がもたらす悩み

風水に関心のある施主の中には、設計士やハウスメーカーに「こうしてほしい」と希望を伝える方もいます。

たとえば、ある方位に玄関を設けたい、階段を避けたいといった要望です。

しかし、施主の多くは風水知識を十分に持ち合わせているわけでないので、風水師から受けたアドバイスを“言葉だけ”で伝えているに過ぎないことが多く見受けられます。

その結果──

  • 風水師が伝えるアドバイスの本質が伝わらず、設計士には「迷信的な要望」と捉えられる
  • 風水師の意図がズレて伝わり、違う方向に設計されてしまう
  • 設計士やハウスメーカーが「構造上難しい」と難しい専門用語を並べて断ってくる

いずれの場合も、最終的に施主が悩み、納得のいかない家づくりになってしまうことが少なくありません。お金を出しているのは施主なのに、主導権を持てない。この矛盾に直面した方を、私は数多く見てきました。

風水住宅とは、吉方位にアイテムを置くことではない

「風水って、アイテムを置けばいいんでしょ?」

そう思っている方も多いかもしれません。ですが、本質はそこにはありません。

風水とは、“天人地”の氣を調和させる技術です。
人が生きる空間に、天の氣と地の氣をどう通すか。

そのためには、最初から“設計”として氣を読み、図面に落とし込む必要があります。

後から調整するのではなく、最初から織り込む。それが風水住宅の本質なのです。

時間の氣と家族構成を織り込んだ間取り設計

風水は、単に空間だけを見るものではありません。

設計段階においては、「三元九運」という時間軸のエネルギーを見極めることも必要です。
※三元九運(さんげんきゅううん)とは、20年ごとに時代の運氣が切り替わるという風水の時間理論です。2024年からは「第9運」の時代が始まっています。

時代ごとに“氣の流れ”には旺衰があり、それを無視して家を建てると、未来に不安定な運氣を招く可能性があります。

さらに、住む家族一人ひとりの生年月日時(四柱推命)を考慮し、どの方位に誰の部屋を配置するか──
※四柱推命(しちゅうすいめい)とは、生年月日と生まれた時間から個人の性質・運勢を読み解く東洋占術です。

こうした配慮を重ねることで、家は単なる構造物ではなく、運命を支える“氣の場”へと変わっていきます。

設計段階でできる具体的な氣の設計

では実際に、どんなことが設計段階でできるのでしょうか?

  • 吉方位に玄関、寝室、リビングを配置する。
  • 張り欠けの意味を読み取り、氣が淀む空間を作らない。
  • 家の中心から氣の流れを描き、死角をなくす。
  • 通風設計に風水を組み込み、
     →吉方位に吸気口を設けて“生氣”を取り込み、
     →凶方位から排気口で“死氣”を排出する。

こうした一つ一つの設計判断が、家に流れる氣の質を決定づけるのです。

氣の設計を“図面”に落とし込む。それが私の仕事

私は、単なる風水師ではありません。

建築士として図面を描き、現場で施工管理もする“風水建築士”です。

氣の流れは目に見えません。だからこそ、図面の中で、風と水と光の通り道を設計しなければなりません。その精度が、住まう人の心と身体に直接影響することを、私はこれまでの実績で何度も体感してきました。

後悔のない家づくりをしたいなら──
「まだ図面ができていない今」こそ、風水の出番です。

あなたの理想を“氣が通う現実のかたち”にするために、風水師でもない、建築士でもない、風水建築士がいます。
どんな些細な疑問でもかまいません。まずは一度、ご相談ください。


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パルナスは、氣の設計を実行するリーダーカンパニー

パルナスは、風水住宅・空間デザインの領域において、思想と技術を両立させた“実行力ある風水をかたちにする会社”です。

単なる鑑定や監修にとどまらず、実際に現場で“氣の通る空間”をつくる──
それが私たちパルナスの役割です。

 この記事は、風水建築士・安藤尚尭が執筆しています。
風水と建築の融合をテーマに、設計・現場・鑑定を一貫して手がけています。

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