風水住宅を作る上で重要な仕事の一つと言えば、建物ラインを正確に土地に出す「水盛りやりかた」という作業があります。
この水盛りとは、設計された図面上の建物プランを実際の土地に縄を張っていく作業です。
建築工事の一番最初に行う作業ですが、これが間違っていては大変なことになりますから、大変重要な作業とも言えます。
ですから、設計士や施工業者が一緒に立ち会って建物ラインを出していくのです。
今回は風水住宅ということでもあり、風水コンサルをしている私も立ち会ってきました。
そうなのです。
風水住宅にとって、建物ラインをしっかりと出していくことは、大変重要な作業の一つでもあります。
風水の考えとして、建物には必ず坐向というものが存在し、建物の顔とでも言えばよいでしょうか、向首ラインを定めなければなりません。
この向首の方位がどちらに向いているかで、その建物の吉凶が分かれるのですから、いい加減なことはできないのです。
風水住宅を作りたいということで、設計打ち合わせを重ねて、風水的にも非常に良い間取りが出来たとしても、それはあくまで図面上の話であり、机上の計算にしか過ぎません。
設計された風水住宅を実際の土地の上に、建物を建築することで初めて風水効果の威力を発揮するのですから、この水盛りやりかたは風水上、非常に大切なことなのです。
一般的な風水師はこの作業に立ち会うことはあまりなく、施工業者が勝手に進めてしまって、方位が狂っていたなんて事例もありますから、風水住宅を作りたい皆様は気を付けてください。
そういうわけで真剣なライン出しの作業風景です。
通常は風水羅盤を手に持って方位確認をするのですが、この方法はやはり身体が動くせいか、磁針が微妙に動いてしまって安定しません。
重要なときは、この写真のように測量業者が持っているプロ用の三脚に風水羅盤を載せて方位を測ります。
この方が安定した方位を測ることができます。
私は、測量用の三脚を羅盤用に改良して使っています。
「「あと1度動かして!」
「動かしすぎ!0・5度戻して!」
わずかの方位の狂いが生じないように、全員真剣です。この向首ラインが確定しないと、残る他のライン出しが出来ないのですから、私のOKが出ないと次の作業に進めません。
何度も繰り返した結果、ようやく方位が決まりました。
方位と言っても、東西南北の4方位ではなく、24方位、64方位、最終的には384方位に合わせていきます。
円周は360度ですから、1度未満のところまで吉方位を合わせるのですから、風水効果は抜群となってきます。
今回は、新築住宅における建築風水コンサルを受けていますので、ここまで細かい作業することが出来ました。
リフォームや建物が出来上がってからの風水コンサルでは、残念ながらできません。
こうして改めて思うことは、風水は現場主義に立って行うことが非常に大切なことだと感じています。
風水は理論上だけで話しても、それは机上の空論であって、理論を現場に合わせることで初めて風水住宅が出来上がるということです。
そういった意味では、風水師も現場作業員の一人です。なかには現場作業を軽視する風水師もいますが、私は現場あってこその風水であると確信しています。
ありがとうございました。
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