新年あけましておめでとうございます。
今年もブログを通じて、色々なことを書き綴っていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
さて、私は日本相続事業承継研究所という組織に属しており、弁護士や税理士など相続に関係するメンバー達と無料セミナーなど活動しているのですが、風水と相続について原稿を書いて欲しいと依頼がありましたので、3回ほどシリーズで書いていきたいと思います。
相続対策に風水を活用しましょうと言われても、実感が湧かないかと思います。
しかし、相続と風水は密接な関係がありますので、是非、検討してはいかがでしょうか?
日本で知られている風水は、「西に黄色」など風水理論のわずかな枝葉部分ばかりが知られており、正統な風水とはかけ離れているというのが実情です。
元々風水とは、古代中国を起源として考えられた環境アセスメントであり、都市、住居、建物、墓など不動産や建築物と廻りの状況とが気が合っているか、また、そこで生活する人の気と調節が取れているかの吉凶禍福を決定するために用いられてきました。
自然が織りなす地形や人工物が発する目に見えないエネルギーが人にどのような影響を与えるのかを判断する巒頭(らんとう)風水と、時の流れから生じるエネルギーと方位の関係を人に合わせる理気(りき)風水の2種類に分かれます。
この2種類には陰陽論、五行理論、易理などの理論が根底に存在し、これら理論を駆使しながら、気の状態を区分けして、人にどのような影響を及ぼし作用していくかを深く追求していく方法が正統な風水の考えです。
日本でも風水の歴史は古く、600年頃の推古天皇の時代に伝わってきたと言われます。それ以降、律令制度のもと、陰陽寮ができ、天文、時、暦を研究し、羅針盤を利用した測量術を発達させてきました。
皇都造営にあたり、風水を駆使して平城京や平安京などを作ったということは「日本書紀」や「続日本書紀」など歴史的な文献でも書かれている通り、建築を遂行するにあたり必要不可欠な専門知識でありました。
風水の地域への拡がりは、起源の中国にとどまらず、台湾、ベトナム、マレーシアなど東アジア諸国にも拡がり、地域文化として根付いています。
日本でも沖縄は琉球国時代に独自のルートで伝わっており、日本本国以上の風水都市を形成しています。
欧米でも19世紀になってから、学問界において風水研究がなされ、多くの論文が発表されました。
西洋の考える不動産地理学と異質の天文地理学である風水思想は、社会人類学や文化人類学の学者に大きな衝撃と影響を与え、欧米に風水が紹介されました。
それ以後、建築物に風水を取り入れるということが多くなってきました。
現代の風水は住宅や店舗・事務所など建築物を見ることが主流になっていますが、元々は都市作りや墓の造営が主流でした。
地形が発する気には、殺気と生気があると考えて、生気が流れ込む地に都市や墓を造営することで、時代の繁栄や家系の隆盛を願ってきました。
いわば自分たちのDNAを引き継ぐ子孫たちが不幸に見舞われないような風水対策を行うことが、イコール相続対策でもあったわけです。
相続対策というと、どうしても資産の相続がメインに考えがちになりますが、えてして資産の配分方法で相続人同士の争続になってしまいます。
このような争続を避けるために遺言書作成や有休不動産の活用など生前に相続対策を行うのですが、この重要な対策にプラスして風水対策を行うことで、残したい人と受け継ぐ人の気が感応しあって、争いになることがなく、安心して眠りにつくことが可能となってきます。
相続対策や相続が発生したときに、是非、風水を活用してもらえればと思います。