私が現在、風水建築コンサルをしているクライアント様から、こんなことを頼まれました。
「実は本家も土地を多く所有していて、不動産業者に進められて売却する方向にあるらしいけど、なにかうまいこと騙されているようなんですが、どんなものでしょう?」
本来は、直接本人から依頼されておりませんので、検討する必要もないのですが、ここでいつもの人が良いというかお人好しというか、頼まれるといやとは言えない性格です。
「わかりました!事情を聞かせてください。」
ということで、土地の代金の相場や開発費用などシミュレーションすると、少なくとも8000万くらい、うまくいけば1億円くらいで売却できるかなと想定しました。
「それでその土地を、不動産業者はいくらで買うと申し出てきてるんですか?」
「なんでも5000万で買い取ると言っているようです。開発許可で取付道路も作る必要もあることので経費がかかるとのことです。」
「ん~、確かに開発行為をしなければならないので、経費がかかるのですが、それで8000万くらいを予想したのですが、地主さんが知らないことをいいことに、ずいぶん安くで買うつもりですね」
「そうでしょ~。そんな気がしたんですよ。しかし、親戚とは言え、あまり口を突っ込むのもいかがなもかなと思っていたのですが、それとなく伝えてみますよ。」
「そうですね!そうしてください。」
不動産業者には善良な会社もあり真面目に取り組んでくれる方も多いですが、善良なふりをして実は善良ではないこともあります。
素人の方は、普段は不動産・建築を扱っていないので、どれが正しいとかわからないので、一度信用してしまうと、その業者を頼らざるを得ないのですね。
だから、私のような不動産・建築コンサルが、第三者的な立場に立って、所有者の気持ちを汲んで対応していくことが必要となるわけです。
コンサルに入ることで、どれだけ無駄なお金を払わなくてよいか、もっと高い金額で売却できたかと思うようなことをたくさん見てきました。
これは、不動産・建築業界だけのことではなく、どの業界にも共通することかと思います。
商売している以上、お金の算段をすることは当たり前のことですが、相手が知らないことをいいことに必要以上に利益を乗せることは信頼を失います。
やはり最終的には善良な心が必要なのでしょう。
そんなにお金が必要ならば、もっと多くの人に信頼してもらい、多くの方々から少しずつ利益を頂けばよいことです。
そんな仕事を長く続けていきたいと思います!